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レヴィン→マーニャ(4章シレジア制圧後)

かつて俺は、お前に全てを託し去った。
今の俺は、その報いなのか。
何もできないまま、今度はお前が俺の前から去った。
あの時と違い、別れの言葉もないままに。

目を閉じれば、背中に穢れなき純白の翼を広げ、
天に還っていくお前の姿をはっきりと見ることができる。
それともお前は本当は、
翼の折れた天使か羽衣を奪われた天女で、
やっと翼を取り戻して俺の前から去っていったのか。
まるでお前がようやく本当の姿に戻れたかのように
あまりにも美しくて清らかな姿だ。
美しく優しく、すべてを許してくれるような微笑
それはあまりにも高貴で清らかで、
意気地のない俺にはとても触れることすらできないままで

閉じた目を開いた刹那に、お前の幻は
はかなく淡雪のように消え去っている
まるで冬の厳しい寒さのように
残されたのは、雪のように冷たく青ざめた抜け殻だ

雪の下には、膨らむ花のつぼみが見える
春はもうすぐそこまで来ていることを告げている
シレジアの大地は春の光を浴び、緑の大地が広がろうとしている

俺が天に召されるときは
お前に導かれるのだろうか

空を翔る天馬がひらひらと羽根を落とす。
純白のその羽根は
雪に溶けるかのようにゆっくりと大地へ降りてゆく
俺はそれを手にして
空を見上げていた

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オイフェ、ティルナノグへの途中

鳥の声で夜明けが来たことを知った。
その間にも漆黒の闇に包まれていた空が、みるみるうちに青く染まっていった。
その空をいつまでも見ていたかったが、同時にこの国に足を踏み入れたときの空の色もまた思い出されてきた。その色は紅蓮という色こそふさわしかった。
それが今では、空に黒い鷲の姿をはっきりと認められるぐらいに青く澄んだ色にその姿を変えていたのだ。
そしてその色を、いつの間にかシグルドの瞳の色と重ねていたことにオイフェは気がついた。
しかし、それも刹那のことだった。
あの空を飛ぶ黒い鷲の導くままに進んでいけば希望が見えるのだろうか。
たどり着いたそこには、安らぎの場所があると信じて。
そこでなら、待つことができると信じて。
心は遠く彼方、祖国に預けているけれど。

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