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ホリン・エバンスにて

いまここは、確かにヴェルダンであるはずだった。それなのに、彼女の周囲だけはイザークだった。それを認めたとき、ホリンがそれまで封印していたはずの全ての過去が洪水のごとく押し寄せていた。

目の前の風景が信じられない一方で、闘技場で戦う彼女を凝視しないわけにはいかなかった。

審判は、彼女をこう呼んだ。
「イザークのアイラ」と。

アイラと呼ばれる女性が対戦相手に繰り出す技は、流星剣だった。
もう、使えるようになっていたのだな。

エバンスに落ち着いてからの生活は、闘技場と部屋の往復がすべての潤いのない生活で、それに何の疑問すら感じていなかった。そして、国を捨てたことすら忘れていた。

七年の歳月のうちに、あの時に生まれたばかりの赤子は少年になっていた。
そして、あの時はまだ肩にもつかない長さだった少女の髪は、すっかり長くなっていた。
かつての少女はもう、国を出たときのホリンの年を越えていた。
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